アダルトチルドレンの私。

私は、2人姉妹の次女として生まれました。

父は、中小企業の社長。

家庭環境は、バブル期もあり経済的に恵まれていたと思います。

けれど、父はやさしさの仮面をかぶった暴君です。

経済力を最大限に利用し、支配します。

ずっとずっと、親を恨んでいたのに離れる事もできず自分の怒りが何からくるものなのかさえ解らずにいました。

育児放棄をされたわけでもないのに、親に感謝できないなんて”と思いつつ過干渉な親に、イライラしました。

 

あるきっかけで、8年前から私は父の会社で働いています。

父の会社は2つあり、私は子会社にいます。

その子会社は、父が最初に創ったメイン会社から製造下請けするための会社でした。

時代の流れで、製造の仕事は無くなり子会社は休眠せざるを得なくなりましたが、父は閉鎖の決断をすることができず家族の誰かが何か商売をして継いでくれないかと望んでいたのです。

まずは母が、洋服のリフォーム店をやりはじめました。

しかし、事務所の家賃を稼ぎ出すことすら難しい状況でした。

母は、とても器用で裁縫もかなり上手だと思います。

一度、母に洋服を直してもらったお客さんは母のファンになり、どうしても母にやってほしいという声もたくさんあります。

しかし、母は極度の寂しがりやで1人事務所で黙々と作業することができません。

そして、落ち着きがないので少し作業をしては、すぐにどこかへ出かけていってしまいます。

人を雇って、来てもらっていたこともありましたが母の性格上、必ずモメてしまいます。

そこで、父は何を思ったのか私達夫婦に、この会社を継がせようとしたのです。

夫は、うつ病のため仕事を辞めてから、次の仕事がなかなか見つからず困っていました。

私は、夫がうつ病だから頑張って稼がなくては!と張り切っていたのに、だんだん何もしたくなくなり会社も辞めてしまいました。

夫婦で無職となってしまった私たちは、さすがにマズいな。と感じていました。

しかし、2人とも借金に抵抗がないので、しばらくは借金で食いつなげるかな。まぁ何とかなるか。とも思っていました。

そんな時、両親が心配し、子会社で仕事の話があるのでやらないか。と言ってきたのです。

父は夫を呼び出して直接その話を持ちかけましたが、返事はよく考えてからと即答はしませんでした。

すると翌日、母が家に押し掛けてきて今日から事務の仕事があるから来なさい、と夫の返事も待たず会社へ引き込んでしまったのです。

けれど、私はこういう強引な親に慣れていたので特に違和感を感じる事もありませんでした。

違和感どころか、甘ったれの私は、ちょっとラッキーと、どこかで思っていて、加えて私も事務員として参加すると言ってしまったのです。

そして、自分の甘さを、この後、ひどく後悔する事になるのでした。